<副島隆彦氏ブログより抜粋を転載>ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーイラン戦争は、2月28日の、イスラエルとアメリカによる、闇討ちの、sneak attack と呼ばれる、宣戦布告(ウォー・デクラレイション)無しの、奇襲攻撃(日本人の用語。真珠湾攻撃を指す)で、ハメネイ師(アヤトラ)を空爆で殺害して始まった。そしてそれから丁度60日後の、5月1日午前4時 で、終結したのだ。このように考えることを、トランプ政権は発表した。このことの経緯を、今から、私、副島隆彦が説明してゆく。イランの原油の輸出先のほとんどは、中国である。この真実が、今度の戦争で、世界中に露見して、公然化した。イランは、核開発問題で、西側諸国から懲罰を受けて、厳しく経済封鎖(エコノミック・サンクション。 エンバーゴ― embargo 禁輸。輸出入禁止)にあって原油の輸出は出来ない、ということになっていた。だから日本のテレビ、新聞では世界で4番目の石油大国であるイランからの原油は輸出されていないことになっていた。
ところが上記の 遠藤誉の文のとおり、イランからの原油輸出の額は、1年間で、480億ドル(6.8兆円)あって、そのうちの実に90%は、中国向けである。
だから2024年で、389億ドル(6.1兆円)がイランが中国から受け取っている原油代金だ。これは、イランの国家予算とほぼ同じ額だ、と書かれている。
おそらく イランが受け取る原油代金の8割ぐらいは革命防衛隊(RG。Revolutionary Guard レヴォルーショナリー・ガード)の収入になっている。
だから、イランは、中国の言うことならどうしても聞かないと済まないのだ。中国がイランの生命線を握っている。だから中国の習近平が、イランの最高指導者のモジタバ師に、「停戦してアメリカと和平の交渉をしなさい」と言ったら、モジタバは断ることは出来ない。お世話になっているから従う。中国は、自分の同盟国であるイランの今の体制を守ってあげることも大事なことだ。そして中国向けの原油を現状通り確保することも大事だ。

モジダバ師
私はふと考えた。イランは、20年近く、西側世界(国連決議もある)から厳しい経済制裁の、原油の禁輸措置を受けている、と前述した。ところがインドやパキスタンは、平気で、イランからずっと原油を輸入していたようだ。そして、何と日本のこそこそとずっと輸入していたのだ。それは、一旦、インドあるいは、マレーシアにイランから入った原油タンカーを日本向けに積み替えて、マレーシアからの輸入の形にして、日本国内に運び込んでいたのだ。
それはニューズでは、公表されないが、実際にやっていた。特にイランとずっと仲がいい、出光興産が、これをやっていたはずなのだ。1953年の日昇丸(にっしょうまる)で、イギリス軍の監視下を逃れて、出光のタンカーが無事、日本に着いた。この日昇丸事件を起こした、出光佐三(いでみつさぞう)は、国家の英雄として、優れた経営者として褒められた。それが、小説「海賊と呼ばれた男」だ。反共右翼の○○氏が書いた小説だ。
その後、三井物産がイラン政府と深い信頼関係を築いて、「外務省よりも、物産の方が、テヘラン情報を持っている」と言われた。日本へのイラン国民の信頼は深い。それは、NHKの連ドラの「おしん」(橋田寿賀子脚本)を、イラン国民のほとんどが見て、涙を流したことに表れている。私が、イランに行った時も、アブダビでも、街頭で、日本人だと分かると、「おしん、おしん」と今でも声がかかる。
このようにして、イランは、4月8日に、アメリカとの停戦(シース・ファイア)に応じて 和平交渉を始めた。だが、これがなかなかうまく行かない。交渉が妥結して、和平合意、協定(peace agreement ピース・アグリーメント)が急いで締結されることはない。このままずるずる、ぐずぐずと対立は続く。だが大きな観点からは、初めに書いた通り、「イラン戦争はもう終わった」のである。5月1日に、60日間で終わった。
この理解でいい。この理解を、日本国民が急いで、皆に広めて「ああ、もう終わったのね」と安堵しないといけない。いつまでも、「大変だ―、大変だ―」で脅かされて、不安のままであること自体が、大きな意味で、私たちが権力者たちに操(あやつ)られたままいるということだ。
だから私、副島隆彦が、急いでこのことを日本国民に知らせることが大事なのだ。 もうあまり細かい世界政治の話をしてはいけなにのだが、する。
今から55年前の1971年の8月9日に、キッシンジャー補佐官がパキスタンの北部の米軍の基地から北京に飛んで、周恩来、そして毛沢東に会った。そして、当時の最先端の軍事スパイ衛星からの写真の束を見せた。そこには、中国の国境線をぐるりと取り囲んで、いつでもソビエト軍の機甲師団(戦車部隊)が、中国に攻め込む準備が出来ていた。
ソビエト・ロシアと中国は当時、激しく、イデオロギーが対立して路線闘争のケンカをしていた。毛沢東は即座に、「それでは中国は、アメリカと組む」と決断した。そのことをニクソン大統領が発表して、それで、翌年(1972年)に2月には、北京に行って、米中の平和条約を結んだ。この時に、「台湾は中国の領土である」とアメリカは認めた。
ニクソンとキッシンジャーが、このようにして中国を自分の側に取り込んだ理由は、もう一つあった。それは、1971年の当時、アメリカはベトナム戦争の泥沼( quagmire クアグマイア)に嵌(はま)って、もがき苦しんでいたからだ。ベトナムに50万人の軍人兵士を送りこんで、それを撤退させることが出来なくて苦しんでいた。そのためには、1972年にパリ和平会談を開いて、ニクソンは、北ベトナム政府と協議して、何とか停戦そして和平をしなければいけなかった。そのためにアメリカは中国の力を借りたのだ。
当時、北ベトナムに最大限の軍事物資の支援をしていたのはソビエトである。機関銃や高射砲、戦車などの武器弾薬を、鉄道で中国の中を通って北ベトナムに輸送していた。その輸送路を、意図的に中国が止めた。こうやって北ベトナムへの補給路を締め上げた。北ベトナムは怒ったがどうにもできない。
このように中国が北ベトナムに圧力をかけて、「アメリカと交渉しなさい」と強力に命令した。北ベトナムは、ソビエト・ロシアからの支援が無ければ、戦争を続けることは出来なかった。だから中国からの圧力に従うしかなかった。そうやってベトナム戦争は終わったのだ。
この歴史事実から分かる通り、小国は自分がお世話になっている大国の言うことを聞かなければ済まない。これと同じことが、今、イラン戦争で起きているのである。
このような大きな観点(かんてん)に立って、大きく物事をとらえる頭脳、知能がなければ、私たちが世界政治を最先端で分かる、ということにならない。
例えば、私たちは、6年前の 2020年1月から大騒ぎとしては始まった、コロナウイルス、コロナワクチンの バカ騒ぎ(これも大きく仕組まれていた)のことを覚えている。2023年まで、皆、しおらしく、もっともらしくマスクをして窮屈に暮らした。あれは一体、何だったのか、と疑問に思う人も少ない。そして、「コワい、コワい」のバカ騒ぎがいつまでも続いた。
その前の、2001年「3.11」(もう16年も前だ)の 東日本大震災、大津波 と、その24時間後に起きた福島第一原発の事故で、「放射能で、たくさんの人が死ぬ」と騒いだ。
私は、事故の1週間後に、命懸けで、第一原発の前に行って、放射線量を測った。ごく微量だった。たったの125マイクロ・シーベルトだった。 この時、私は現地で大きな真実を知った。 「こんな微量の放射能(レイデイオ・アクティビティ)では、赤ちゃんひとり、作業員ひとり死なない。皆、安心しなさい。避難者は皆、自分の家に帰って暮らしなさい。危険は何もないです」と現地から発信した。 それで、私はそのあと全国からキチガイ扱いされて、ひどい目に遭った。
その後、実に10年近く、日本国内で、「放射能、コワい、コワい」のバカ騒ぎが続いた。 私、副島隆彦は、今もたったひとりで呆(あき)れかえって、「人間と言う生き物は、ここまで馬鹿なのだ。国民が集団で扇動されると、集団発狂状態に陥るのだ」と厳しく判断した。それで、今、私は、「人間と言う愚かな生き物は、共同幻想(きょうどうげんそう、mass illusion マス・イルージョン)という集団妄想にいいように騙されて陥る。いろいろのお祭りも、国家そのものも、あらゆる宗教団体も、戦争も、全部、共同の幻想だ 」という本を書いている。
だから、このような次第で、今の世界政治を理解する上で、日本人に、最高度で、最も優れた知識、情報を私たちに伝えてくれるのは、遠藤誉女史(84歳?)である。彼女が、中国とアメリカからの公開情報を鋭く判定、判断して私たちに伝えてくれるだけでも、これぐらいの重要なことが分かる。
ところが、今の今の 5月2日でも、まだ以下の通り、日本のテレビ新聞は、何も分からないで、トランプがこれから、まだイラン爆撃するようだ、と報道している。凶悪なイスラエルのシオニスト(ザイオニスト Zionist ユダヤ人)の尻馬に乗って、「大変だー、大変だー。キャーキャー、コワい、コワい」をやっている。愚かである。
<転載終わり>
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー副島隆彦氏はイラン戦争はすでに終わったと言っています。イランの原油輸出額は、年間で6.8兆円だそうです。(ちなみに東京都の予算は約9兆円で、スイスや スウェーデンの国家予算と同じくらいです)その90%が中国へ輸出されています。イランの国家予算とほぼ同額の原油が、中国へ輸出されています。イランから見ると、中国は大事なお得意様なので、習近平氏がイランのモジダバ師に「アメリカと停戦して、和平の交渉をしなさい」と言われれば応じざるを得ないとのことです。確かに重要なお得意様から言われれば、従わないといけないですね。どうもイラン戦争の終結には、中国が影響しているようです。実際、中国は不動産バブルが崩壊して、自国も危ないのですが。来週あたりに本格的にイラン戦争は終結すると思います。現在は、ナフサの在庫が少なくなり、建築資材やプラスチック製品の入手が困難になってきていますが、それも近々解決するようです。肥料なども入って来ると思います。・学問道場